洗ってますかー？
気づけば、今年最初のブログになってしまっていました。
いけない、いけない。
クリーニングの現状は悲惨そのもの
コロナによるクリーニング業界の低迷は深刻でして、米の減反政策や酪農家の現状が深刻化しているなどのことはニュースになっているけど、クリーニング業界ってそういった類の話でニュースになることが本当に少ない。
つまり、舐められてるってことだ。
コンビニよりも多いクリーニング店、ましてや、その業界で働いている人を想えば、どれだけの有権者が従事していることか。
にもかかわらず、クリーニング業界の低迷が深刻化しているかどうかなんて、まったく社会の興味がないという事か。
このコロナ禍で廃業しているクリーニング店がどれだけ多いことか。
毎月のように、あそこが潰れた、あそこも潰れたという話が入ってくる。
うちも呑気な事言ってられないです(笑)
コロナ禍の売上は本当にシャレになっていなかったのですが、コロナに対する考え方もいろんな意見を目にするように、当初よりは社会に少し動きが出てきている感じがしています。
2023春の繁忙期開始とダウンクリーニングの事故増加
そんなわけで、春一番が吹き、春の陽気が続いたせいで、今日のユニの日は驚くほどのお客様が来店してくれました。
シュートが決まらなった本田圭佑のコメントのように、出る時はケチャップのようにピュッっと簡単に決まると。
そんな感じで、ずっと低空飛行気味のユニクリーニングでしたが、今日は凄かったです。
やはり、たくさんのお洋服が持ち込まれると、お店に活気が戻ってホッとしますね。
さて、ダウンもたくさんご依頼いただいていますが、昨年あたりからアウトドアギアの事故品が増えています。
これはクリーニング店に問題があるわけではなく、洋服に問題があるものばかり。
最近の洋服は、いろいろ凝った作りになってはいるのですが、実は、長く数シーズン着用できるようなアイテムではなくなってきています。
そりゃそうだよね。
長く着られちゃったら、売れないから。
前から言っていますが、今、アパレルは短いサイクルでダメになってしまうようなアイテムをたくさん作っています。
なので、しみ抜きの薬品やクリーニング環境などを考慮して作られるものが、どんどん少なくなっていて、洗ったり、しみ抜きしたりすると壊れていくようなアイテムがかなりの数あります。
ホント、クリーニング屋さんは今たいへん。
また、僕ら職人側も技術力は様々で、あまり知識のないパートさんなんかがしみ抜きをしている所もあるので、クリーニング店選びは本当に大切なんです。
今では当たり前になっているシームレスダウンは、張り合わせにポリウレタン樹脂が使用されていて、使用状況などにより、クリーニングで剥がれてしまう事もあります。
縫い目をシールで目止めしてあるアウトドアギアもよく見ますが、あれもどんどん弱くなってきますので、いずれ剥がれてしまいます。
また、ブランド品は偽物もたくさん出回っており、本人は本物と思って購入しているものでも、偽物と思われるものも増えています。知らずに買わされたお客様に、「これ偽物ですよ」とお知らせするのも失礼に思えて、困ってしまいます。
衣食住の中で、不正や問題が取りざたされるのはとかく、食、住ですが、それに負けず劣らず「衣類」の問題は深刻です。
とにかく、衣替えの時期、クリーニング店はお客様争奪戦に入り、魅力的なセールが皆さんの目に留まると思いますが、お洋服が好きな人は決して料金でお店を選ばないように。
しみ抜き洗濯芸人うにぞう
